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いとかなし
第6章 君ならで誰にか見せむ
朝一は事務処理のために会社へ顔を出す。
「寝込みを襲うなんて、鬼畜だわ」
斜め前の席、顔を覗かせてばっさり切り捨てる恒平に、直ぐ様話した事を後悔した。
何かと糸の事を協力してもらっているため、なにも報告しないのも如何なものかで、昨夜の話をぽろっとしてしまった。
「…時期尚早だったって事?」
「つーかさ、そもそも糸ちゃんがお前を好きっていう確信はどの辺りで感じるわけ?」
「言葉の節々と表情」
「自意識過剰だろ」
「糸だけな」
「間を置け、間を」
にやけていた顔も何処へやら。
恒平は惚気など聞いてられないと席を立った。
メールは一つも来ない。
LINEをしたくても、既読スルーは精神的にしんどいし、既読待ちもそれはそれで辛い。
「寝込みを襲うなんて、鬼畜だわ」
斜め前の席、顔を覗かせてばっさり切り捨てる恒平に、直ぐ様話した事を後悔した。
何かと糸の事を協力してもらっているため、なにも報告しないのも如何なものかで、昨夜の話をぽろっとしてしまった。
「…時期尚早だったって事?」
「つーかさ、そもそも糸ちゃんがお前を好きっていう確信はどの辺りで感じるわけ?」
「言葉の節々と表情」
「自意識過剰だろ」
「糸だけな」
「間を置け、間を」
にやけていた顔も何処へやら。
恒平は惚気など聞いてられないと席を立った。
メールは一つも来ない。
LINEをしたくても、既読スルーは精神的にしんどいし、既読待ちもそれはそれで辛い。