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いとかなし
第1章 などみをつくし 思いそめけむ
千津子の家は姉の真千子とルームシェアをしているマンションで、会社へのアクセスは抜群だった。
「真千姉は夜勤だから明後日まで昼夜逆転だから、大丈夫」
「ありがと、ごめんね」
首を振る千津子の目が、糸より哀しげで少しだけ心が軽くなる。
朝がきて、夜が来て。
千津子は普通に仕事をし、普通に過ごす糸をどう扱っていいのかわからなかった。
26歳の失恋は涙も流さず終わりに出来るものなのだろうか。
「美味しいね」
クリームパスタを頬張る二人の前に、真千子が帰ってきた。
「あら、居候してたのは糸だったのー?」
「お邪魔してます」
糸がお風呂に入ると、千津子は真千子に事の経緯を話した。
「何そのクソ野郎!!」
千津子以上に憤慨した真千子は煽っていた缶ビールを握り潰した。
「真千姉は夜勤だから明後日まで昼夜逆転だから、大丈夫」
「ありがと、ごめんね」
首を振る千津子の目が、糸より哀しげで少しだけ心が軽くなる。
朝がきて、夜が来て。
千津子は普通に仕事をし、普通に過ごす糸をどう扱っていいのかわからなかった。
26歳の失恋は涙も流さず終わりに出来るものなのだろうか。
「美味しいね」
クリームパスタを頬張る二人の前に、真千子が帰ってきた。
「あら、居候してたのは糸だったのー?」
「お邪魔してます」
糸がお風呂に入ると、千津子は真千子に事の経緯を話した。
「何そのクソ野郎!!」
千津子以上に憤慨した真千子は煽っていた缶ビールを握り潰した。