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第9章 こいしなん　ゆくえをだにも

指を動かしながら、糸を見つめる。

「あっ、ああっ、ンッ」

ザラつくそこを擦り上げると糸は、啓司にしがみついて快楽に耐える。

「んっ、はっ、あぁっ、も、やっ、イくぅ」

「ん、一回イカせてあげる」

ズプズプと指を抜き挿しし、悦楽の溝を擦り上げる。

「きゃあ、あぁっ」

内襞を痙攣させて糸は昇りつめた。

ガクッと脱力した糸を抱きとめる。

はぁはぁと肩で息をする糸を抱きしめながら、片手は湯船の脇に置いたゴムを探った。

「啓司さ…？」

啓司の動きに糸が身を起こして脇を覗き込むと、溢れた湯がゴムを遠ざけていた。

「ちょっと待ってて」

湯船を出て行く際に見えた啓司のモノはすっかり勃ちあがっていた。