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私を見て
第4章 甘い時間と罪の味
「そんなに嫌かよ…………」
吐き出された言葉を、自分の気持ちでいっぱいな私が拾えるはずもなく。
そして拾えていれば否定しただろう内容を。
聞き取れなかった私は、ただただ見つめ返してた。
「そんなに見つめちゃってさ。実は長谷川、淫乱とか?」
至近距離なのに。
まるで離れた場所にでも居るような。
声を届けようとするかのような大きめな声で。
掛けられた内容は、蔑みな言葉。
上手く言葉の意味が理解出来ない私は、それでも、「淫乱」って言葉にだけは反応する。
「違う!!」
「…そう?」
捕まれていた左の手だけ離される。
そのまま辻くんの右手は私の腰を引き寄せた。
その勢いのまま胸元に顔を寄せた私に辻くんも顔を寄せる。
「すっごく濡れてたよ。物欲しそうに。腰まで揺らしちゃって」
耳に直接響かせて。
まるであの時をなぞるかの様に。
耳に触れる吐息に、あの夏が甦る。
けど、言われた言葉は酷い。
言葉への拒絶に身体に力が籠った。
腕に力を入れても身体は離れない。
腰に回った手が力強く抱きしめたままで。
足だけが自由に後ろに下がろうともがいてく。
「またする?良いよ、俺は。長谷川の胸大きくて。触り心地良いし」
その言葉は、私の心を砕くには充分だった。
吐き出された言葉を、自分の気持ちでいっぱいな私が拾えるはずもなく。
そして拾えていれば否定しただろう内容を。
聞き取れなかった私は、ただただ見つめ返してた。
「そんなに見つめちゃってさ。実は長谷川、淫乱とか?」
至近距離なのに。
まるで離れた場所にでも居るような。
声を届けようとするかのような大きめな声で。
掛けられた内容は、蔑みな言葉。
上手く言葉の意味が理解出来ない私は、それでも、「淫乱」って言葉にだけは反応する。
「違う!!」
「…そう?」
捕まれていた左の手だけ離される。
そのまま辻くんの右手は私の腰を引き寄せた。
その勢いのまま胸元に顔を寄せた私に辻くんも顔を寄せる。
「すっごく濡れてたよ。物欲しそうに。腰まで揺らしちゃって」
耳に直接響かせて。
まるであの時をなぞるかの様に。
耳に触れる吐息に、あの夏が甦る。
けど、言われた言葉は酷い。
言葉への拒絶に身体に力が籠った。
腕に力を入れても身体は離れない。
腰に回った手が力強く抱きしめたままで。
足だけが自由に後ろに下がろうともがいてく。
「またする?良いよ、俺は。長谷川の胸大きくて。触り心地良いし」
その言葉は、私の心を砕くには充分だった。