この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
私を見て
第5章 エストの秘密
長谷川が起きたと侍女からの報告を聞いて。
すぐに走って行きたかった。
でも。俺は昨夜の事を上手く説明出来る自信は無かったから、少し間を置いてあの部屋に行ってみた。
それでも、ドアを開けることすら躊躇した俺を、エストは気付いたのだろう。
ドアを開けて話をするように、と譲られた。
まだあの甘い匂いの残る部屋に。
長谷川の甘い声まで甦りそうなこの部屋で何を話せるのだろうか。
純粋に体調を聞きたかった。
体調が良くなっているのなら、それは誇らしいことだから。
だけどあの部屋に居たら、確かめたいことが出来てしまった。
あの時、充分に濡れた蜜口の奥は狭く、処女を相手にしたことの無い俺は苦労した。
でも、シーツに跡は無いから初めてじゃなかった、っていう残念な気持ちと、駅での長谷川が思い出される。
デートの待ち合わせで、でも長谷川の中はキツくて。
それなら今の彼とは付き合って日が浅いかもしれない。
今なら俺も、気持ちを伝えられるかも、と。