この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
真珠浪漫物語
第13章 茶碗の中の嵐
…誰かしら…
冷たい手が額に触れている…
ひんやりして気持ちいい…
…麝香の香り…
…お姉様…?

梨央はうっすらと瞼を開けた。
ぼんやりした視界の中に、梨央を心配そうに見つめる綾香の姿を見出す。

「…お姉様…」
綾香が、はっとその美しく大きな瞳を見開く。
そして顔を近づけると優しく囁いた。
「梨央…!気がついたのね。良かったわ…」
「…私…どうしたの…?」
「車から降りた後に倒れたの。…久しぶりの外出で疲れが出たのでしょうと丹羽先生が。…ごめんね、梨央。私の為に…」
梨央は首を振る。そして不意に毛布を被ってしまった。
「梨央?」
毛布の下から啜り泣きが聞こえる。
「…ごめんなさい、お姉様…。今日はお姉様のお茶会が成功した素晴らしい日なのに…倒れて皆に心配をかけて…」
綾香は思わず、毛布ごと抱きしめ
「そんなことない!ねえ、梨央。庇ってくれてありがとう。ピアノを弾いてくれてありがとう。梨央のお陰で今日は素晴らしい日だった。大好きよ、梨央」
そろそろと毛布から梨央が顔を出す。
「…お姉様…」
涙ぐんでいる梨央の顔を優しく両手で覆い、
「…愛しているわ、梨央」
そっとキスをする。
「…私も…愛しています…」
梨央がキスをせがむ。
綾香は梨央の震える唇を優しく押し開き、まだ熱で熱い舌に舌を絡め、次第に情熱的に梨央の口内を蹂躙していく。
「…あ…っ…んんっ…ねえ…さま…あ…」
梨央が甘い喘ぎ声を漏らす。
梨央の口内は熱くベルベットのように滑らかで、綾香の舌を絡め取り、離そうとしない。
綾香は梨央に充分に快感を与えてから、優しいキスに移行する。
「…今夜はこれ以上はダメ。また熱が上がったら困るもの」
と、宥めるのに梨央は必死で綾香にしがみつく。
「…いや…お姉様…もっとして…!」
泣きそうに縋る梨央を愛しげに抱きしめ
「…私も梨央を抱きたい…めちゃくちゃにしたい…」
「…して…めちゃくちゃにして…お姉様…」
綾香は梨央の額に額をつけて微笑む。
「元気になってからね。…元気になったら…寝かさないから覚悟して」
梨央は美しい頬を紅潮させ小さく頷く。
「…その代わり、側にいて…お姉様…」
綾香は梨央の清らかな額にキスをする。
「もちろん。一晩中ここにいるわ。だから安心してお寝みなさい」
梨央は頷いて微笑む。
そしてそっと目を閉じる。
…綾香はいつまでも優しく梨央を見つめていた。
/226ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ