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先輩じゃないとダメなんです
第2章 会う楽しみ、会えない悲しみ

5月5日、こどもの日。
今日は待ちに待った先輩の家にお泊まり…!
会うのは1ヶ月ぶりぐらいだからまた緊張する。
先輩の大学は東京。会おうと思えば会える距離だけどなかなか難しい。
先輩の家… どんななんだろうと色々考えながら電車に揺られる。
東京駅まで行くと言ってくれたが、予定が入ってしまったらしく最寄り駅で待ち合わせ。
ちょっと残念な気持ちをしまいこみ、このあとのことをただ考える。
自然とにやけてしまうから、まわりからみたらただの変態かもしれない。
いままで会うときはほとんど制服。
どんなのにしようと散々悩んだ。ちょっとクールっぽく。おちゃめに明るいビビット。短パン、スカート。などなど。
結局選んだのは白地に淡い色でお花が描かれたシフォンワンピ。
無難かもしれないけど、お気に入りのワンピース。背中にある大きめのリボンがゆらゆらゆれるデザインで、着ててとてもハッピーになれる。
靴はレースアップの5cmヒール。これもお気に入りのひとつ。
いつもチビっていたずらっぽく笑うから、たまには大人っぽく決めてみた。
先輩は175、私は155cm。
身長差、年齢差。色々気にしてしまうけど、先輩を不安にさせたくないし、すべての瞬間を楽しみたいから考えないようにする。
もうすぐ最寄り駅。ささっと鏡を出して最終チェックをする。
メイクよし、髪よし、服よし。ちょっと大人っぽい今日のコーデ。なにか言ってくれるかな?
色々な期待と共に、私は電車を降りた。

