この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
PM2時〜パッカー車の恋人〜
第12章 アズの過去

ソファーに座った私の隣りにアズが、珈琲を持って来て座った。
「ありがと。」
ふとアズの顔を見ると、さっき見せた寂しげな表情のアズがいた。
「アズ…?」
「ごめん、サラ。何となく気づいたでしょ?」
「うん…。以前は誰かと暮らしてたのかな?って…。」
「そう、俺。以前結婚してたんだ。子どももいる。」
「そうなんだ…。」
「隠すつもりはなかったんだ。今は離婚して独身だし、話す必要はないかな?と思っただけ。」
「私は既婚者だから、アズとの先はないから、遊びだから、言わなくていいって思ったんでしょ?」
多分、普通の恋人なら隠すべき事ではないはず。
でも、私達は恋人ではないから、話す必要はないって事だよね?
私はアズの気持ちも聞かずに、アズに声を荒げて言ってしまった。
アズは今独身で、何も悪くない。
既婚でアズとあってる私は最悪な女なのに、自分の事は棚に上げて、アズを一方的に責めてしまった。
私、最低だ…。

