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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第18章 突然の別れ

☆久遠青音side☆
突然別れた妻がやって来て、息子が入院して俺に会いたがっていると告げた。
俺に渡された結音からの手紙。
『パパへ』
そう書かれた文字を見て、胸が締め付けられた。
結音…。
ボーッとただただ、手紙を見つめていると、サラが声を掛けてきた。
「先にご飯作ってくるね。」
多分、俺に気を使ってくれたんだと思う。
せっかく二人きりの時間を過ごしていたのに、こんな状況になっても、サラは文句も言わず、俺の事を気にしてくれていた。
「ありがとう。」
本当に心から出た言葉だった。
何だか一気に現実に戻されたようなそんな衝撃。
正直、サラに気を使ってあげる事が出来なくなっていた。
この時に君の手を引っ張って、「ここにいてくれ!」と伝えたら、君は俺の側にずっといてくれたのだろうか?
この時は、そんな事も考えられなかったんだ。
君に甘えていたんだと思う。

