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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第19章 入院

ゼリーを取りにキッチンへと急ぐ。
少しでも食べてくれるといいんだが…。
そんな思いを込めて、寝室へと戻るとベッドの中に紗蘭の姿がない。
「紗蘭!!」
ベッドの横に紗蘭が倒れていた。
体を抱き締め顔を見ると、蒼白くて今にも消えてしまいそうな紗蘭。
「おい!紗蘭!紗蘭!」
体を揺さぶり名前を呼ぶが、瞳を開ける事のない紗蘭に俺の気は動転する。
震える手でスマホを出して、救急車を呼んだ。
紗蘭!紗蘭!
救急車の中でも紗蘭の手を握って、名前を呼び続けた。
神様、どうか紗蘭が無事でありますように…。
紗蘭がこんなになる前に、無理にでも入院させれば良かった。
大丈夫なはずなんてなかったのに。
ごめんよ、紗蘭。
俺は君が何に悩んでいるのかもわからない。
そして君の力にもなれなかった。
夫として最悪な俺を許してくれ。

