この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
PM2時〜パッカー車の恋人〜
第20章 運命のイタズラ

☆久遠青音side☆
紗蘭に会えなくなって1週間になる。
久しぶりの休日の今日、俺は結音の見舞いに病院へ来ていた。
結音が入院している病院は、サラが住む街と同じ街だった。
何だか運命のような物を感じたけど、会えなくなってしまった今は、そんな運命は無駄に思えていた。
結音はスッカリ元気になってきていて、退院ももうすぐだという。
この街に、もう来る事もないのだろうな。
そう思いながら、俺は結音の病室を出て、病院内を歩いていた。
何だろうか…。
今までは全く気にならなかったのに、何だかやけに、ある病室が気になって仕方なかった。
何だ…?
何で、こんなに胸がざわつくんだ…?
すごく惹き付けられるような、誰かに呼ばれているような、そんな気がして、気づいたら、その病室の前で足が止まっていた。
見上げた病室のその患者のネームプレート。
俺は、それを見て目を疑った。
……っ!!
うそだろ…!!
そこには俺の愛しい人と同じ名前が書かれていた。
『星野紗蘭』

