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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第24章 愛しているからこそ

泣いている紗蘭を見ずに、俺は部屋を出た。
脱いだスーツをもう一度着て、荷物をまとめた。
しばらく家を出よう。
紗蘭と普通に暮らせる自信がない。
そして、紗蘭から別れ話を聞く気にも今はならない。
俺は何も言わずに家を出て、紗蘭にメールを送った。
紗蘭を愛しているから、このまま別れるわけにはいかない。
愛しているからこそ、お互いに距離をおいて考えなくてはならない。
そして、紗蘭の相手の男を絶対に見つけ出す。
きっと近いうちに二人は会うはずだ。
どんな男なんだ?
どうやって、紗蘭をその気にさせた?
まだ見ぬ紗蘭の不倫相手。
俺は絶対にお前を許さないからな!
そして、紗蘭は絶対に渡さない。
俺はすぐに探偵に電話をした。
金など惜しくもない。
紗蘭の相手を見つけてやる!
必ずな!

