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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第25章 負けない思い

☆久遠青音side☆
あの日別れてから、サラからの連絡はない。
きちんと旦那さんに、伝えられたのだろうか…?
だから、こうして連絡がつかなくなってしまったんだろうか…?
またサラと会えなくなってしまうのではないか、という不安が俺を襲う。
もうあんな思いは、二度としたくないのに…。
そういえば、今日からサラは、仕事復帰すると以前言っていた。
もしかしたら、職場でサラに会えるかもしれない。
僅かな期待を胸に、俺はサラの職場へ行くのを心待ちにしていた。
PM2時。
いつものように、サラの職場にパッカー車を停める。
今日はバックヤードへのシャッターが閉まっていて、中の様子が見えない。
外には残念ながら、誰もいない。
もちろんサラの姿も、そこにはなかった。
あとで中に取りに行ったら、誰かにサラの事を聞いてみよう…。
そう考えながらダンボールをパッカー車に入れていると、バックヤードの扉が静かに開いた。

