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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第28章 夫vs彼氏

「着きました。車入れてくるんで、先に玄関で待っててください。」

「わかったよ。」


車を降りて家の前で彼を待つ。

しっかりとした一軒家だ。

実家暮らしなのだろうか?

だとしたら、そんなとこで、これから不倫の話等しても大丈夫なのだろうか?

紗蘭も彼の家族がいるのに、この家に来たのか?

彼の両親は不倫である事は知らないのか?

そんな疑問が頭を回る。


「おませしました!どうぞ。」

「おじゃまします。」


やや遠慮気味に挨拶をして、家の中へ入る。

綺麗にされた家の中。

解放感はすごくあるのだが、なんというか生活感があまりない。

彼以外に住んでいる人は、いない感じだ。

こんな広い家に一人なのか?

不思議そうに周りを見渡す俺に、彼がクスッと笑った。


「初めてサラさんが来た時も、そんな表情をしていましたよ。こんな広い家に一人暮らしなの?って感じでした。」


そう言って、俺の前に珈琲をいれたマグカップをコトンと置いて、俺の正面に彼が座った。


「この家には、俺しか住んでいません。サラさんとの事、俺の事、星野さんが納得いくまで何でも聞いてください。俺は嘘はつきませんから。」


俺を真っ直ぐに見つめる彼の力強い瞳に、俺もしっかりと彼と向き合う事を決めた。


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