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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第30章 PM2時の君

いつもサラが仕事を終わって出てくる時間ギリギリに店に着いた。

車の中でサラを待っていると、バックヤードのドアが開いた。

スーツケースを引きながら出て来たサラは、俺を見つけると、申し訳なさそうな表情を見せて、「もうやだっ!」と微笑みながら言った。

スーツケースを持って後ろの席に乗せて、サラに言葉を掛けた。


「勝手に出発しようとするなんて、サラは意地悪さんだね。」

「ごめん。アズの顔見たら、行きたくなくなりそうだったから。」

「でも、本当は会いたかったんでしょ?」


そう言って、サラの顔を覗き込めば、はにかんで頷くサラが可愛くて、思わずチュッと唇にキスをした。

唇を離してサラのおでこに自分のおでこをくっつける。


「本当はもっとイチャイチャしたいけど、時間ないから我慢するね。」

「うん…ごめんね。」


サラの頭をポンポンと撫でると、俺は車を空港へと走らせた。


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