この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
PM2時〜パッカー車の恋人〜
第31章 エピローグ

☆久遠青音side☆
サラがフランスへ行って二年が過ぎた。
毎日仕事に打ち込んでいたからか、二年間は思いのほか、あっというまに過ぎていった。
サラは、まだ帰ってこない。
いや、俺の所にはもう帰ってこないのかもしれないな…。
今日は久しぶりの休日。
俺はサラと一緒に来たあの海の公園で、まったりと海を見て過ごしていた。
日差しが暖かくてウトウトしていた俺は、いつの間にか夢の中にいた。
「アズ、愛している。」
夢の中には、サラの可愛い笑顔が、変わらずにあった。
「サラ…。」
夢の中で呟いた後に、俺の周りにフワッと、甘い香りが漂った。
懐かしい愛しい香り。
忘れるわけがない。
大切な人の香り。
誘われるように、瞳を開け
て夢から覚めた俺の前に、本物のサラの笑顔があった。
「アズ、ただいま!」
「……っ!サラ…?」
「どうしたの?忘れちゃったの?」
これは、夢?
それとも現実?
まだ戸惑いながら、サラを見つめる俺をサラの腕が優しく包みこんだ。
「アズ…会いたかった。」

