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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第10章 初めての嘘

アズと肌を重ねたあの日から、アズとは休みが合わずにいた。
私が仕事に行くまでの間にアズが、運転中に電話をくれる日々が続いていた。
「サラ?今日は仕事?」
「うん、そうだよ。」
「そっか。いつもの時間に行くから、少しでも顔出して。サラに少しでも会いたいから…。」
「うん、わかった…。」
「サラ…。サラに触れたい…。本当は数分話すだけじゃ足りないよ…。」
急にトーンの下がったアズの声に、胸が痛む。
「ごめんね…。」
「ううん。俺の方こそごめん。会えるだけでも幸せだよ…。」
「アズ…あとでねっ。」
「うん。また、あとで。」
電話を切ってから、私の体が熱くなるのを感じた。
私だって、あの日からアズの事を求めてる。
アズのキスが、アズのセックスが、アズの愛のセリフが忘れられない。
またあの腕に抱き締められながら、愛してると囁かれたい。
その欲求は、とうに限界を超えていた。
会うだけじゃなくて、少しでも、貴方に触れたいの…。
私だって、そう思ってるのに…。

