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3週間の情事
第1章 3年目
グラリ――――
軽く眩暈がしそうだった。
俺と穂の気持ちを知っていた渉――――
反論したくても、言葉が詰まって喉の奥が渇いたように痛い。
確かに渉の言っている通りだろう。
きっとあの時から、二人は結婚して希ちゃんが生れてくるのは運命(さだめ)だったんだろう。
万が一俺と穂が付き合ってたとしても、最後にはこの二人は結ばれていたような気がする。
俺にもそんな運命の人、現れるかな――――。
「だぁ~?」
ぼんやりとそんなことを考えている俺を、希ちゃんは不思議そうに透き通る目で、ジッと見詰めていた。