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報酬
第1章 日常
一日前の夜。
「はぁ...はぁ...夢じゃないのか?」
まだ心臓が騒いでいた。
今目の前にあるリアルを何度も見返した。
「だからぁ...そう言ったはずだよ?飲み込みが悪いなぁ...素直じゃないんだから。」
「ふざけんな!だったらお前は何者なんだよ!新手の詐欺かよ?オレに搾り取る様な金はねぇぞ?」
「ふざけてなんかいないし、そんな金も甲斐性もないダメ男なのも、みーんな知ってるわよ」
「嘘つく...」
「嘘じやない!」
その声はまた脳内に響いた。
「まともに女の顔、見た事もないくせに...笑わせないでよ!」
「...。」
「君の事ならなーんでも知ってるわ。どんな生き様だったのか、どんなもの食べて、どんなオナニーするかまで。」
「何を言ってるのか分かってるのかよ?頭おかしいのか?」
「ちゃんと目の前の私を見てよ。口なんて動かしてないでしょ?私の声...どこに聴こえてるかしら?頭の中よ?」
そんな事はわかってる!...さっきから。
「それならわかるでしょ?ちゃんと受け入れなさい!目の前の私を」
「そんな事出来...」
「出来るわよ!」
まただ...こいつはオレの次の言葉を知ってる。
「違うわ...知ってるんじゃない。わかるの。」
「...。」
「ちゃんと...私を見て。」
あたたかい手の平がオレの頬をなぞった...。
目を逸らしたいのに...抗えない。
「...。」
「ずっと昔から君と一緒だったんだよ?私。君が産まれた瞬間からずっと。」
「...。」
「君と一緒に同じ物を見て、聞いて、泣いたり笑ったりしてきたんだよ。」
「...。」
「私は夢魔。サキュバス...て言われたりもするわ。人はね...自分で自覚出来る意識の奥に宇宙ほどの大きさの深層心理を持ってるの。いわゆるナイトヘッド...てやつね」
「私はそこで生まれてそこで暮らして君の忘れたい記憶や悲しみを食べて生きてきたの」
「そんな...でもオレには忘れたい記憶もちゃんと残ってるし、今でも時々思い出すよ。なくしてなんていない!」
「ふふ...当たり前でしょ?全部たべちゃったらそれは記憶障害。私はそんな餓鬼じゃないの。」
「はぁ...はぁ...夢じゃないのか?」
まだ心臓が騒いでいた。
今目の前にあるリアルを何度も見返した。
「だからぁ...そう言ったはずだよ?飲み込みが悪いなぁ...素直じゃないんだから。」
「ふざけんな!だったらお前は何者なんだよ!新手の詐欺かよ?オレに搾り取る様な金はねぇぞ?」
「ふざけてなんかいないし、そんな金も甲斐性もないダメ男なのも、みーんな知ってるわよ」
「嘘つく...」
「嘘じやない!」
その声はまた脳内に響いた。
「まともに女の顔、見た事もないくせに...笑わせないでよ!」
「...。」
「君の事ならなーんでも知ってるわ。どんな生き様だったのか、どんなもの食べて、どんなオナニーするかまで。」
「何を言ってるのか分かってるのかよ?頭おかしいのか?」
「ちゃんと目の前の私を見てよ。口なんて動かしてないでしょ?私の声...どこに聴こえてるかしら?頭の中よ?」
そんな事はわかってる!...さっきから。
「それならわかるでしょ?ちゃんと受け入れなさい!目の前の私を」
「そんな事出来...」
「出来るわよ!」
まただ...こいつはオレの次の言葉を知ってる。
「違うわ...知ってるんじゃない。わかるの。」
「...。」
「ちゃんと...私を見て。」
あたたかい手の平がオレの頬をなぞった...。
目を逸らしたいのに...抗えない。
「...。」
「ずっと昔から君と一緒だったんだよ?私。君が産まれた瞬間からずっと。」
「...。」
「君と一緒に同じ物を見て、聞いて、泣いたり笑ったりしてきたんだよ。」
「...。」
「私は夢魔。サキュバス...て言われたりもするわ。人はね...自分で自覚出来る意識の奥に宇宙ほどの大きさの深層心理を持ってるの。いわゆるナイトヘッド...てやつね」
「私はそこで生まれてそこで暮らして君の忘れたい記憶や悲しみを食べて生きてきたの」
「そんな...でもオレには忘れたい記憶もちゃんと残ってるし、今でも時々思い出すよ。なくしてなんていない!」
「ふふ...当たり前でしょ?全部たべちゃったらそれは記憶障害。私はそんな餓鬼じゃないの。」