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わけありっ、SS集!
第2章 ぎゃるかのっ!

一方、俺はといえば内気でおとなしい草食男子。って自分で言っちゃうのもちょっとあれだけど。女の子とはあんまり縁のない学生生活を送ってきた。女の子と付き合ったことはあったんだよ。なかなか自分からは積極的になれない奥手だったからあんまり進展はなかったけど。
そんな俺からすれば、ギャルっていうのはもっとも縁がないのはずの人種だったし、ぶっちゃけ苦手で嫌いなタイプでもあった。
ガングロとか。……正直怖い。
そんな俺が、なんでミサキと付き合ってるのか。それは至極単純で、彼女の方から俺に告ってきたからだ。
あれは半年ほど前の、日曜日。俺は音ゲー仲間とゲーセンにいた。
そこで、本当にいきなり。
「ああああ! おにーさんちょおおおタイプなんだけどっ! そーしょくけーって顔だしぃ! ねっねっねっ! カノジョは!? カノジョいんのおっ!?」
「びゃっ!?」
何事かって感じだった。だって、そんなテンションでいきなり駆け寄ってきて彼女は、豹柄のタンクトップにデニムのショーパン、全身真っ黒く焼けてて、明らかに痛みきったくすんだ金髪頭にヤマンバみたいなメイクだったし。

