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わけありっ、SS集!
第5章 痴女お姉さんと僕

コケとか生えてしまいそうな、肩の落とし具合に焦る。
「色気がないとか声が可愛いからとかではなく……、やっぱり僕にはそういうのまだ早いですし、そういうのは、ちゃんと好きになった人とやりたいので……。そもそもお姉さんが誰かもわからないですし……」
お姉さんは恨めしげに僕を見つめ、無言。
いや、無言は逆に怖いんだけど。
「あの……僕はお姉さんの声好きですよ? 可愛いです。細かい設定も演技もすごいと思います。世界一の痴女コスプレイヤー目指して、頑張ってくださいね」
声を可愛いと思ったのは本音。なんか好き、ずっと耳に残りそうで、ドキドキする。
お姉さんの無言は続く。
「ふん、言いたいことはそれだけかい?」

