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わけありっ、SS集!
第5章 痴女お姉さんと僕

「それは雪女じゃな」
「……のコスプレイヤーさんじゃなくて?」
「ん? なんじゃ、そりゃ。雪女じゃよ。この辺りに伝わる史実によると、雪女は山に迷い込んだ男を連れ込んで、誘惑して精液を搾り取るんじゃ。みんな美しい姿をしとるそうだ。若い頃のワシのようにな」
おばあちゃんはにししと笑う。
「……誘惑に打ち勝ち、よくぞ戻った我が孫よ。もし負けていたら、そのまま殺されていたろうからなあ」
本物……だったんだあ。
ただただびっくりした。
「雪女って、精液搾り取れないと、死んじゃったりするの?」
「いや、死にはせんじゃろ。雪女にとってのそれは、美しさを鼓舞するためのゲームみたいなものらしいからのう。精液は若さを保つための薬のようなものと聞くが、そもそも雪女の寿命はワシらよりもずーっと長い。人間でいう、一種の女磨きの一環と考えなさい」

