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第7章 愛と孤独

　「あれ、何かあったんですか？」
梨花はとぼけた振りして聞いてきた。

　「あっ、いや、仕事の話はこれくらいにしましょう」

　「お仕事のお話を中断させるのは悪いですから、遠慮なく続けて下さい」

　「すみませんね……秋津さん。
私たちの仕事は営業ですし、人対人ですので、何気ない事が物凄く相手を傷つけてしまう事あります。
その対処についての話をしていただけなんですよ。
私達で解決出来ない場合は、然るべきところに相談させて貰ったりもします。
場合によっては、警察にも関与して貰う事もありますし……」

　「警察ですか！？」

　梨花は一瞬怯んだ表情になる。

　「えぇ、余りにも悪質な場合はトラブルになりますからね。
職場は一人一人が働きやすい場所となるように、対策は考えないといけませんから」

　「そうなんですか……」

　「白石さん、そのお話ならまた後で…」

　私は居たたまれず口を挟んだ。


　「そうだね。
でも、大丈夫だよ。
送り主は早々と見つかりそうだよ。
後は何とでも対処出来るから。
あのＦＡＸはコンビニから送られたものだし、送られてきた時間も分かる。
明日にでも提出しに行こう。
あっ、秋津さん、本当にすみませんでした。
仕事の話はそれくらいにして、折角ですから楽しいお話でもしましょうか？」


　「何なんですか？
遠回しに！
言いたい事があるならはっきり言ったらいいじゃない！
大体、蛇の生殺しみたいにジワジワと締めつける様な陰険なやり方で！
男のくせにキモイ！
本当の事を忠告してあげただけじゃない！
それの何が悪いの！？」