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向日葵
第7章 愛と孤独
 梨花は怒りを顕にして、白石を睨んだ。
そんな梨花に対して白石は冷静に対応した。

 「秋津さん、わたしはFAXの件としか言ってませんし、誰に送られてきたものなのか、内容に関しては一切口にしてません。
それに関して、あなたは何に怒られたのでしょうか?」

 「えっ、あっ、イヤ、その…」

 口籠る梨花に対して、白石は更に続けた。

 「FAXの件にあなたは食らいついてきました。
あなたが関与していないのなら、FAXの件と言っただけなら、仕事上の話と捉えて受け流すところでしょう。
それと……わたしはあなたを会社の近くで見かけた事があります。
オフィス街の人通りも多い場所で妊婦さんが立ち止まっていたら、意外と目立つのかもしれませんね?
具合が悪いのかもしれないと、わたしはあなたに声を掛けようとしたので覚えています。
あなたを見かける様になったのは、例のFAXが会社に送られてきた頃からです。

 あなたと川上さんの間に何があったのかは、分かりません。
ただ、あんまりにも度を越すやり方なら、然るべき手段を取るのが会社というもんです。
悪い噂は広がりやすく、営業妨害にもなりかねません。
川上さんに非が無いなら、個人的な嫌がらせにも値します。
仕事に支障をきたす事は、根本から摘んであげないと、人は育ちませんから。

 身に覚えのある事なら、今後は辞めて頂けませんか?」



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