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向日葵
第8章 愛の痛み
 【ピンポーンピンポーンピンポーン……】

 「うっ、あっ……!!」  
そのままキッチンの椅子に腰掛けたまま眠ってしまった様だ。

 重い頭と一緒に前のめりになっていた身体を起こした。

 私を目覚めさせたのは、訪問者を知らせるチャイムの音だった。



 葉月!
葉月かもしれない!


 そんな期待を寄せ、玄関に駆け寄りドアを開けた。
でも、そこに立っていたのは、葉月ではなく白石だった。


 「川上さん、体調大丈夫?」

 「はい……」

 「迷惑だったかな?
体調不良だって言うし、一人暮らしだって聞いていたから…」

 「大丈夫です…」

 「大丈夫じゃなさそうだね?」

 「ここじゃあなんですから……中へどうぞ」

 テーブルには空けた缶が転がっていた。
多分、失礼なくらいがっかりした顔を白石に露骨に見せてしまっているのだろう…

 ノーメイクのボロボロ顔にジャージタイプのルーム着。
100年の恋も冷めるほど酷い姿に違いない。
だけど、そんな事すらどうでも良くなっていた。
心配をしてくれて家まで訪ねて来てくれた白石を無下には出来ない。

 白石は『お邪魔します』と言って部屋に入った。

 「わざわざすみません」

 取り敢えず、キッチンに置いてある椅子に白石に座って貰った。
テーブルに散らかった缶をガラガラと音を立てながらコンビニの袋へと片付けた。

 「やるね!川上さん!そんなに飲んじゃった?」

 「えぇ…まぁ…」

 「ゆっくり眠れた?」

 「……はい」

 「笑える!
もう、夜ですよ!」

白石は私を咎める事をせずに笑っていた。
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