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向日葵
第8章 愛の痛み
「もうそんな時間なんですね…」
「はい、もうそんな時間なんです。
でも、そんな時間が必要だったんですね」
我慢していた涙がまた溢れた。
「必要…でした。
眠れないし、起きていると考えてしまうんです。
上手く消化出来ないんです」
「すぐに忘れてしまえる恋なんて、魅力ないよ。
こうして、ボロボロな自分になるまで向き合うのが本気の恋なのかもしれないよ?」
「あんまり、優しくしないで下さい!
保てない……優しくされたら崩壊しちゃいます」
「崩壊するくらいなら、俺に片寄ればいい!
それでも崩れてしまうのなら、粉々になってまた再生すればいい」
白石は私を抱き寄せた。
私は白石の腕の中で泣いていた。
「今日一日、川上すみれの事で頭いっぱいだった。
弱った君を俺は放っておきたくない。
やっぱり、好きだ!
こんな時につけこんで、土足で君の心に踏み込もうとする狡い男だよ。
だけど、そうする事でしか愛を表現出来ない男も居るんだ。
元気になったら、思い切り軽蔑してくれて構わない。
ただ今は……
君が元気になる為の踏み台になっても構わない。
それでも一緒に居たいんだ」
ギュッと抱きしめるあなたの腕は男の逞しさを感じた。
私は弱くなって一人の女となっていた。
「はい、もうそんな時間なんです。
でも、そんな時間が必要だったんですね」
我慢していた涙がまた溢れた。
「必要…でした。
眠れないし、起きていると考えてしまうんです。
上手く消化出来ないんです」
「すぐに忘れてしまえる恋なんて、魅力ないよ。
こうして、ボロボロな自分になるまで向き合うのが本気の恋なのかもしれないよ?」
「あんまり、優しくしないで下さい!
保てない……優しくされたら崩壊しちゃいます」
「崩壊するくらいなら、俺に片寄ればいい!
それでも崩れてしまうのなら、粉々になってまた再生すればいい」
白石は私を抱き寄せた。
私は白石の腕の中で泣いていた。
「今日一日、川上すみれの事で頭いっぱいだった。
弱った君を俺は放っておきたくない。
やっぱり、好きだ!
こんな時につけこんで、土足で君の心に踏み込もうとする狡い男だよ。
だけど、そうする事でしか愛を表現出来ない男も居るんだ。
元気になったら、思い切り軽蔑してくれて構わない。
ただ今は……
君が元気になる為の踏み台になっても構わない。
それでも一緒に居たいんだ」
ギュッと抱きしめるあなたの腕は男の逞しさを感じた。
私は弱くなって一人の女となっていた。