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向日葵
第1章 愛を契る
講義が終わり、教室から出ようとした時、トントンと後ろから軽く肩を叩かれ、びっくりして振り向いた。
「川上さん…だよね?
隣のクラスだった川上すみれさん!」
「み、三島さん?」
「あー!!
やっぱりだぁ!
うんうん、三島です。久しぶり!」
屈託のない笑顔で葉月は話し掛けてきた。
高校時代の葉月は、いつも同級生や後輩に囲まれていた人気者でありながらも『私はバスケしか興味ありませんよ』みたいな素振りを見せ、そういう連中を上手くかわしていた。
目立つ存在でもなかった私に、葉月が話し掛けてきた時は、正直、びっくりした。
「久しぶりですね」
この敬語はこの時の葉月と私の距離だ。
「川上さんとここで会えるなんてなぁー
奇遇だね!
うわぁー良かった!
免許は欲しいけど、ダラダラ通うのに飽きてきてたんだー
川上さん、この後も講義とか実技入ってる?」
「あっ、もう、今日はこれで帰ろうかと…」
「この後の予定は?」
「ないけど…」
「ねぇ、良かったらお茶しない?」
敬語で遠慮気味に話す私に、フレンドリーに話し掛けてどんどん三島葉月という存在を大きくしていった。
「川上さん…だよね?
隣のクラスだった川上すみれさん!」
「み、三島さん?」
「あー!!
やっぱりだぁ!
うんうん、三島です。久しぶり!」
屈託のない笑顔で葉月は話し掛けてきた。
高校時代の葉月は、いつも同級生や後輩に囲まれていた人気者でありながらも『私はバスケしか興味ありませんよ』みたいな素振りを見せ、そういう連中を上手くかわしていた。
目立つ存在でもなかった私に、葉月が話し掛けてきた時は、正直、びっくりした。
「久しぶりですね」
この敬語はこの時の葉月と私の距離だ。
「川上さんとここで会えるなんてなぁー
奇遇だね!
うわぁー良かった!
免許は欲しいけど、ダラダラ通うのに飽きてきてたんだー
川上さん、この後も講義とか実技入ってる?」
「あっ、もう、今日はこれで帰ろうかと…」
「この後の予定は?」
「ないけど…」
「ねぇ、良かったらお茶しない?」
敬語で遠慮気味に話す私に、フレンドリーに話し掛けてどんどん三島葉月という存在を大きくしていった。