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向日葵
第10章 人妻の彼女
一晩中貴女と愛し合い、貴女が居る安心感の中で眠りに着いた。
翌日は会社を休んで貴女と居る休日を選んだ。
時間が許される限り、貴女を笑顔にしたかった。
貴女は子供みたいにしゃいで、だいぶ寒くなってきたからコートが欲しいと言った。
『デパートに行きたいなぁ…』とおねだりをした。
「しょうがないな…
会社サボったから、会社とは反対方向のデパートで我慢しなよ?」
「うんうん。
すみれとならどこでもいい!
あっ、ランチも外でしょ!」
「うん、そうね!」
昼過ぎに私達は支度して外に出掛けた。
もうすぐ、冬を迎えようとする空は曇りがちで、肌寒さを感じる。
愛する人が隣に居る事で私達に温かさを保っていた。
落ち着いた雰囲気のカフェに入った。
窓際の席に、葉月と向かい合わせに座り、ランチメニューのパスタを選んだ。
タラコスパゲティーとカルボナーラを選び、後で半分この約束をする。
セットのサラダと飲み物が先に届く。
ホットのローズヒップティーは気持ちをリラックスさせてくれた。
不意に窓の外を眺めていたら、微笑ましい夫婦が歩いている姿が目に止まる。
背が高く、知的眼鏡男子で少し神経質そうな印象を残していたあの人は、ベビーカーを引き、愛しさを噛み締めた笑顔を我が子に向けていた。
隣を歩く奥さんは、キツめな目元がすっかり緩み、優しい眼差しを向けながらぴったりと寄り添って歩いている。
逞しい女豹は、すっかりママの顔になり、初めての男は幸せな家庭を築いた男となって、私の前を通り過ぎて行った。
不思議な偶然もあるものだと思い、『お幸せに』と願う言葉を心の中で呟いた。
翌日は会社を休んで貴女と居る休日を選んだ。
時間が許される限り、貴女を笑顔にしたかった。
貴女は子供みたいにしゃいで、だいぶ寒くなってきたからコートが欲しいと言った。
『デパートに行きたいなぁ…』とおねだりをした。
「しょうがないな…
会社サボったから、会社とは反対方向のデパートで我慢しなよ?」
「うんうん。
すみれとならどこでもいい!
あっ、ランチも外でしょ!」
「うん、そうね!」
昼過ぎに私達は支度して外に出掛けた。
もうすぐ、冬を迎えようとする空は曇りがちで、肌寒さを感じる。
愛する人が隣に居る事で私達に温かさを保っていた。
落ち着いた雰囲気のカフェに入った。
窓際の席に、葉月と向かい合わせに座り、ランチメニューのパスタを選んだ。
タラコスパゲティーとカルボナーラを選び、後で半分この約束をする。
セットのサラダと飲み物が先に届く。
ホットのローズヒップティーは気持ちをリラックスさせてくれた。
不意に窓の外を眺めていたら、微笑ましい夫婦が歩いている姿が目に止まる。
背が高く、知的眼鏡男子で少し神経質そうな印象を残していたあの人は、ベビーカーを引き、愛しさを噛み締めた笑顔を我が子に向けていた。
隣を歩く奥さんは、キツめな目元がすっかり緩み、優しい眼差しを向けながらぴったりと寄り添って歩いている。
逞しい女豹は、すっかりママの顔になり、初めての男は幸せな家庭を築いた男となって、私の前を通り過ぎて行った。
不思議な偶然もあるものだと思い、『お幸せに』と願う言葉を心の中で呟いた。