この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
向日葵
第1章 愛を契る
 ーー私は唖然としていた。
どう答えたら良いのか返事にも悩んだ。

 葉月の言う通り、陽だまりの猫は私だった。

 元々、文章を書く事が好きな私は、創作小説の原稿を書き、コンテストなどに応募をしていた。

 今まで落選続きで自信も失っていた。
正直、才能のなさにしょぼくれて見切りをつけようとも思った。

 それでも、書かないでいるのはもっと辛かった。
いつか、自分の書いた小説が何かしらの形で目に止まり、【この世に一冊だけでもいい】自分の書いた小説を本にしたいという夢は捨てられなかった。

 叶わないかもしれない。
叶わなくとも、夢を見る事を諦められなかった。


 携帯小説を知ってからは、陽だまりの猫というペンネームで、物語を書いていた。

 『醜い、ペニス』は自分の中でも力作だと思った。

 いずれ、趣旨が合うコンテストでもあれば、エントリーを考えていた。

 何よりも嬉しかったのは、読んでくれた人の中には、恐らく、私と同じ思いをしてきたのだろうと思える人から、『共感しました。感動しました』というレビューやメッセージ、コメントなどを貰えた事だった。

 目に見えない仲間が居るのだと安心感も得たのだ。

 同性愛者はまだまだ日陰の身。

 様々な有名人がカミングアウトをし、そういう人達をバックアップしてくれてはいるが、実際の所、一般人がカミングアウトしたらどうだろうか?


 偏見の目で見たり、後ろ指を指し、汚い物でも排除する様に、距離を置く人も居る事だろう。

 正直になって、心を抉られたのでは話にならない。

 ましてや、葉月にそれをされたら傷つく…

 
/165ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ