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向日葵
第1章 愛を契る
ーー私は唖然としていた。
どう答えたら良いのか返事にも悩んだ。
葉月の言う通り、陽だまりの猫は私だった。
元々、文章を書く事が好きな私は、創作小説の原稿を書き、コンテストなどに応募をしていた。
今まで落選続きで自信も失っていた。
正直、才能のなさにしょぼくれて見切りをつけようとも思った。
それでも、書かないでいるのはもっと辛かった。
いつか、自分の書いた小説が何かしらの形で目に止まり、【この世に一冊だけでもいい】自分の書いた小説を本にしたいという夢は捨てられなかった。
叶わないかもしれない。
叶わなくとも、夢を見る事を諦められなかった。
携帯小説を知ってからは、陽だまりの猫というペンネームで、物語を書いていた。
『醜い、ペニス』は自分の中でも力作だと思った。
いずれ、趣旨が合うコンテストでもあれば、エントリーを考えていた。
何よりも嬉しかったのは、読んでくれた人の中には、恐らく、私と同じ思いをしてきたのだろうと思える人から、『共感しました。感動しました』というレビューやメッセージ、コメントなどを貰えた事だった。
目に見えない仲間が居るのだと安心感も得たのだ。
同性愛者はまだまだ日陰の身。
様々な有名人がカミングアウトをし、そういう人達をバックアップしてくれてはいるが、実際の所、一般人がカミングアウトしたらどうだろうか?
偏見の目で見たり、後ろ指を指し、汚い物でも排除する様に、距離を置く人も居る事だろう。
正直になって、心を抉られたのでは話にならない。
ましてや、葉月にそれをされたら傷つく…
どう答えたら良いのか返事にも悩んだ。
葉月の言う通り、陽だまりの猫は私だった。
元々、文章を書く事が好きな私は、創作小説の原稿を書き、コンテストなどに応募をしていた。
今まで落選続きで自信も失っていた。
正直、才能のなさにしょぼくれて見切りをつけようとも思った。
それでも、書かないでいるのはもっと辛かった。
いつか、自分の書いた小説が何かしらの形で目に止まり、【この世に一冊だけでもいい】自分の書いた小説を本にしたいという夢は捨てられなかった。
叶わないかもしれない。
叶わなくとも、夢を見る事を諦められなかった。
携帯小説を知ってからは、陽だまりの猫というペンネームで、物語を書いていた。
『醜い、ペニス』は自分の中でも力作だと思った。
いずれ、趣旨が合うコンテストでもあれば、エントリーを考えていた。
何よりも嬉しかったのは、読んでくれた人の中には、恐らく、私と同じ思いをしてきたのだろうと思える人から、『共感しました。感動しました』というレビューやメッセージ、コメントなどを貰えた事だった。
目に見えない仲間が居るのだと安心感も得たのだ。
同性愛者はまだまだ日陰の身。
様々な有名人がカミングアウトをし、そういう人達をバックアップしてくれてはいるが、実際の所、一般人がカミングアウトしたらどうだろうか?
偏見の目で見たり、後ろ指を指し、汚い物でも排除する様に、距離を置く人も居る事だろう。
正直になって、心を抉られたのでは話にならない。
ましてや、葉月にそれをされたら傷つく…