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向日葵
第2章 SummerVacation
 湯から上がり、ホテルの浴衣を着てくつろいだ。
夕飯は、ホテルのレストランで魚介類のバイキングなどを楽しむ。


 ワインを頼んで、乾杯をした。

 「二十五歳の誕生日、おめでとう…葉月」

 「有難う…すみれ
すみれのサプライズ嬉しいよ!」

 予め、ホテルを予約した時にワインを頼んでおいた。
生まれ年のワインで魚介類に合う白ワインにした。

 「特別な日だからね。
それとこれを葉月に……」

 私は葉月の前にラッピングした小箱を置いた。

 「えっ、あっ、有難う。
何かな?」
葉月は箱を開けた。


 「すみれ……これは!?」


 「私の部屋の合鍵。
もう、葉月の部屋で会えなくなる。
きっと、会える時間も限られる。
葉月が帰る場所なくなってしまうでしょ…

 贅沢な部屋じゃないよ?

 社会に出て、三年目のOLが借りた部屋だもん。
ワンルームの狭い部屋だけど…
私が葉月にあげられるモノなんて限られるじゃない…」

 仕事を理由に親を説得して部屋を借りた。
葉月の居場所を作ってあげたかったから。

 「有難う…
すみれ…
すみれからのプレゼントは全部私の宝物だよ」


 ワインに酔ってしまおう…
胸が張り裂けそうで、弱くなってどうにもならない事に泣いてしまいそうだから…


 私はグラスのワインを飲み干した。
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