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向日葵
第2章 SummerVacation
 海鮮を食べながら飲み、食事を堪能して部屋に戻る。

 ツインのベッドの上に腰を降ろし、葉月と向き合う。

 ーー目が合う二人ーー

 「素敵な誕生日になった。
有難う、すみれ」

 「うん」

 「十九の時からすみれに祝って貰って、それが私達の始まりだった…」

 「そうね」

 「最初の誕生日は、アロマのセットを貰ったわ」

 「葉月の事を余り知らない頃だったから、選ぶの悩んだ。
 でも、葉月に使って貰えそうなものをいろいろ想像して選んだのよ」

 「ゼラニウムは私のお気に入りの香りになったわ」

 「そう、なら良かったわ。
段々、葉月の趣味が分かってきたわ」

 「私はすみれに染まりたかった。
すみれの好きなものは、私は何でも好きよ。
 でも、今日のプレゼントは嬉しすぎて泣きそうになった」

 葉月はプレゼントの鍵を手に取り、手のひらにギュッと握りしめた。

 「それに合うキーホルダーも買ってあげるわ。
失くさないように」


 「失くさないわよ…
私からのプレゼントも貰ってね」

 目を潤ませながら葉月は言う。

 「本当にいいの?」

 私の瞳をしっかり見て、葉月は頷いた。
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