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向日葵
第3章 ビアンの純粋と闇
ーーバレンタインは喩え話に過ぎないけど、
自分は人とは違うって思いながら、漠然とした毎日を送っていた。
中学生になってさ、一年の途中で石原美姫(いしはらみき)という子が私のクラスに転校してきたの。
美しい姫と書いて美姫。
その名の通り、綺麗な子だった。
髪の毛はポニーテールにして、リボンを日替わりにつけてさ、少し釣り目で鋭い感じなんだけど、ピアノを習っていてね、ショパンの雨だれを弾くんだよ。
美姫の雨だれを聴いた時、キュンとしたんだ。
そのメロディーの中にずっと居たいって。
美姫はよく音楽室でピアノを弾いていた。
家にいる時も、お母さんの指導の元で何時間も弾くらしいんだ。
元々は鹿児島に住んでいたんだけど、ピアノのコンクールとか腕を磨く為にお母さんと二人で東京に出てきたの。
お母さんも元々ピアニストでね、美姫の才能を伸ばす為に必死だったんだよね…
美姫もそれを当たり前だと思って過ごしていた。
指を怪我したら大変だから、体育は見学ばかりしていた。
そんな事も美姫には当たり前だったんだけど、理解のないクラスメートとから疎ましく思われたんだ。
自分は人とは違うって思いながら、漠然とした毎日を送っていた。
中学生になってさ、一年の途中で石原美姫(いしはらみき)という子が私のクラスに転校してきたの。
美しい姫と書いて美姫。
その名の通り、綺麗な子だった。
髪の毛はポニーテールにして、リボンを日替わりにつけてさ、少し釣り目で鋭い感じなんだけど、ピアノを習っていてね、ショパンの雨だれを弾くんだよ。
美姫の雨だれを聴いた時、キュンとしたんだ。
そのメロディーの中にずっと居たいって。
美姫はよく音楽室でピアノを弾いていた。
家にいる時も、お母さんの指導の元で何時間も弾くらしいんだ。
元々は鹿児島に住んでいたんだけど、ピアノのコンクールとか腕を磨く為にお母さんと二人で東京に出てきたの。
お母さんも元々ピアニストでね、美姫の才能を伸ばす為に必死だったんだよね…
美姫もそれを当たり前だと思って過ごしていた。
指を怪我したら大変だから、体育は見学ばかりしていた。
そんな事も美姫には当たり前だったんだけど、理解のないクラスメートとから疎ましく思われたんだ。