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向日葵
第3章 ビアンの純粋と闇
「まぁ、その頃ってさ…人と違う事をすると、『どうしてあの子だけ』って気持ちに素直だから、理由があっても理解すらしないでそういう行動するよね」
葉月が同調しながら聞いていた。
「でもさ、美姫は芯が強い子だった。
まともに美姫に敵意を持って接する子も居たけど、相手にもしなかったよ。
私は狡いんだ…
クラスのみんなが美姫を避けているのに、助けてあげられなくてね…
ただ見てるだけだった。
いつも、昼休みに一人で音楽室でピアノを弾いている美姫を影から見ていた。
美姫は、そんな私に気づいていても、鍵盤に向かい、雨だれを弾き続けた。
私は、自然にピアノの前に引き寄せられていたんだ。
なんて、素敵なメロディーを奏でるんだろう…
ジワジワと体中に感動が込み上げた。
美姫はピアノを弾き終わると、強い眼差しで私を見ていた。
「ここは幼稚な人達の集まりね。
人と違うとそれが許せない。
でも、私は気にしない様にする。
ピアニストになるのは、私の夢だから。
夢を見る時って、大きければ大きい程、邪魔が入るのよ。
負けたらそこで終わり。
ーーだから、負けない!ーー」
そう言い終わると、ハンカチで目頭を押さえて泣いていた。
強いけど、強さを持続出来る程、大人じゃないんだよね。
美姫のいじらしい姿を見て気づいちゃった。
ずっと、自分が否定していた事が確信になって目の前に現れた瞬間だった。
『私は美姫が好き』
その好きは、友達としてじゃなく憧れを含む恋心だった。
葉月が同調しながら聞いていた。
「でもさ、美姫は芯が強い子だった。
まともに美姫に敵意を持って接する子も居たけど、相手にもしなかったよ。
私は狡いんだ…
クラスのみんなが美姫を避けているのに、助けてあげられなくてね…
ただ見てるだけだった。
いつも、昼休みに一人で音楽室でピアノを弾いている美姫を影から見ていた。
美姫は、そんな私に気づいていても、鍵盤に向かい、雨だれを弾き続けた。
私は、自然にピアノの前に引き寄せられていたんだ。
なんて、素敵なメロディーを奏でるんだろう…
ジワジワと体中に感動が込み上げた。
美姫はピアノを弾き終わると、強い眼差しで私を見ていた。
「ここは幼稚な人達の集まりね。
人と違うとそれが許せない。
でも、私は気にしない様にする。
ピアニストになるのは、私の夢だから。
夢を見る時って、大きければ大きい程、邪魔が入るのよ。
負けたらそこで終わり。
ーーだから、負けない!ーー」
そう言い終わると、ハンカチで目頭を押さえて泣いていた。
強いけど、強さを持続出来る程、大人じゃないんだよね。
美姫のいじらしい姿を見て気づいちゃった。
ずっと、自分が否定していた事が確信になって目の前に現れた瞬間だった。
『私は美姫が好き』
その好きは、友達としてじゃなく憧れを含む恋心だった。