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向日葵
第7章 愛と孤独
 私の心に嫉妬の炎が勢いよく灯った。

 葉月の幸せを願いながらも、葉月と永遠を共にするその男に激しいヤキモチを妬いた。

 けど、それは仕方が無い事。
私が葉月でもその手段を選ぶと思った。
ポーカーフェイスとなり、ビアンの自分を隠しながら、お家存続の道を選び、人身御供のような運命を背負いながらも生きてゆくしかないのだから。


 私みたいに普通の家に生まれていたのなら、適齢期に結婚に対して強く意識を向ける様、口煩く親に促されても、聞く耳を持たず、心でごめんなさいで済んだだろうに…。
キャリアウーマン気取りで働いている姿を見せていれば、仕方ないと諦めてもくれるだろう。

 でも、葉月は私と違う。
生まれたその日から決まった未来があった。

 何度も何度も自分に言い聞かせ、日陰の身に徹した姿を見せながらも、僅かな期待もしていた。

 私を照らす光などないのに……

 縁側で自由気ままに昼寝をする猫が羨ましかった。
日差しの当たる場所を選び、そっと身を置く事を許して貰えただろう…

 女という性が厄介なのか?
それ以前に人間自体が厄介な生き物なのか?

 分からなくなっていた。
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