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向日葵
第7章 愛と孤独
 FAX騒ぎから、会社の同僚達からは一歩引かれた様な空気を感じた。

 私自身、否定も肯定もしない言葉で濁してしまった負い目もあった。

 私は二十五歳の普通のOLに過ぎない。
カミングアウトをして、会社に居づらくなって職を追われるわけにもいかない。
堪えるところはグッと堪えて生きていかなくてはならない。
そういう性の元に生まれてきたのだから。

 ただ、三つ年上の部署のチーフである白石智(しらいしさとし)だけは違った。
仕事の進み具合や一日の出来事など普通に話し掛けてきた。

 同性の同僚はヒソヒソと陰で面白可笑しく私の噂話で盛り上がっていた。

 『火のないところに煙は出ないよね?』
 『気をつけないと狙われちゃう? 川上さんにとっては、そういう対象になっちゃうかもしれないじゃん』
 『FAX流されたのも、そういう絡みなんじゃない?
あんな陰険なやり方は、きっと女だよ』
 『じゃあ、レズビアンってマジ!? うはー何か川上さん見る目変わっちゃうよー
身近にも居るんだねー』

 ヒソヒソのつもりは、ある意味筒抜けの事が多い。

 安心して欲しい。
会社には仕事で来ているが、恋愛をしに来ているつもりは毛頭ない。
私にも選ぶ権利くらいはある。
人の事をアレコレ詮索し、面白がっている性格ブスになんて心は動かない。

 女なら誰でもいいってわけじゃあないのだから。
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