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続「辿り着く 先には」
第2章 『堕落』

車はゆっくりと、走り今の二人の心を落ち着けるものとなった。悲しみはできる限り、無くしてしまいたかった。一心に楽しそうに外を眺めている絢音を目にして、本当にこの女が今までとの女と違い自分の事を一生、愛すると言うのが本当なのかと思った。それを思うと、鳥肌がたつ。今まで何人もの女があの部屋の扉を潜り、そして出ていった。
帰るものもいれば、二度と戻ってこないことの方が多かった。自分は女達をただ、愛してやっているのに・・・車を停めて、外を眺めている絢音の腰を抱き寄せる。それに、ん?と顔をしたのを目にしてすぐに唇を奪った。それに慌てる絢音が面白くて、離すことはしなかった。
「聖、駄目よ此処はお外だから。ちょっと、待って・・・」
「なんで、待たなあかん?さっき言ったやないか。全ては僕のものなんやろ、ならいつキスしたってええはずや。」手で胸を押して、制する絢音。
「それは、言ったけど・・・こう言うこと、されたこと無いから、困る。」
それに、またいつもの余裕の笑みを浮かべる。それにいつも、心の軸が奮えて腹が立った。
「だったら、慣れたらええ、こないなことで顔を紅くしてもっと大胆なことを今までしてきてんのに、ほんまに飽きないわ。」
「もう、そんなことばっかり言ってからかって楽しい?」
「からかいや無い、ほんまのことや。それより、外を見てみぃ。小さな山だけど綺麗やろ、緑が好きや言うたから。必ず、連れてこよう思うてたから。」
外に出て見上げる小高い山並みを見て、覚えててくれたことに今のやり取りを忘れられた。飲み物を買ってくると伝えられて、少しだけその回りを歩いた。西の方へ来たのは本当に何十年ぶりだった。
しかもこんなにまで、遠い場所に来たことは京都に来た以来だったことを思い出す。山並みを見つめながらも、心の騒付きを押さえることができない。呼吸が苦しくなる前に、後ろから抱き締められた。
それに、もう何を言っても聞いてはくれないのだなと諦め半分で回された腕を優しく掴んだ。
「あのお山、どこら辺から気を感じる?」静かに指を指した方向を目で追う。それは、自分が感じた場所と同じだった。
帰るものもいれば、二度と戻ってこないことの方が多かった。自分は女達をただ、愛してやっているのに・・・車を停めて、外を眺めている絢音の腰を抱き寄せる。それに、ん?と顔をしたのを目にしてすぐに唇を奪った。それに慌てる絢音が面白くて、離すことはしなかった。
「聖、駄目よ此処はお外だから。ちょっと、待って・・・」
「なんで、待たなあかん?さっき言ったやないか。全ては僕のものなんやろ、ならいつキスしたってええはずや。」手で胸を押して、制する絢音。
「それは、言ったけど・・・こう言うこと、されたこと無いから、困る。」
それに、またいつもの余裕の笑みを浮かべる。それにいつも、心の軸が奮えて腹が立った。
「だったら、慣れたらええ、こないなことで顔を紅くしてもっと大胆なことを今までしてきてんのに、ほんまに飽きないわ。」
「もう、そんなことばっかり言ってからかって楽しい?」
「からかいや無い、ほんまのことや。それより、外を見てみぃ。小さな山だけど綺麗やろ、緑が好きや言うたから。必ず、連れてこよう思うてたから。」
外に出て見上げる小高い山並みを見て、覚えててくれたことに今のやり取りを忘れられた。飲み物を買ってくると伝えられて、少しだけその回りを歩いた。西の方へ来たのは本当に何十年ぶりだった。
しかもこんなにまで、遠い場所に来たことは京都に来た以来だったことを思い出す。山並みを見つめながらも、心の騒付きを押さえることができない。呼吸が苦しくなる前に、後ろから抱き締められた。
それに、もう何を言っても聞いてはくれないのだなと諦め半分で回された腕を優しく掴んだ。
「あのお山、どこら辺から気を感じる?」静かに指を指した方向を目で追う。それは、自分が感じた場所と同じだった。

