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続「辿り着く 先には」
第1章 『絶対』
その緊張を一瞬にして取り除き、強制的に身体を先に支配する。自分の意思など、一切無視して…だが、それが支配なのだと段々、分かって来たのだった。

その絶対支配の中にある、快楽により世の中からも隔離される。そこには、聖の作る完全空間が存在し悲しみも苦しみも考えられなくなる愛しい想いだけの世界が存在していた。

最初は恐怖の方が先だったが、全てを預けた今は快楽が悲しみを消した。辛かった事も、悲しかった事もみんな聖が受け止めてくれた。

優しい、腕と温かい心で。欲しかった世界を、意図も簡単にくれて…

快感が何度も身体を駆け巡り、自分の意識が何度も飛びその間、微かに見た聖の表情は何の感情も呼び起こさないものだった。

聖が遠く感じて、怖くなって手を伸ばした。その手を取って唇を這わせる聖。瞳を見つめられ、そんな時は目を反らす事は許されないと分かっていた。

見つめあった目からも、犯される気持ちがしてならない。ゆっくり唇が上がってくる。舌の温かい感触が肌を這い、快楽を呼ぶ。

「気持ちいいか?絢音。身体がまるで魚にでもなったように、活きがようびくびくと跳ねて。いい反応をして楽しませてくれる。」

少しだけ、身体から指を離してくれたので息が出来た。身体の全てが全身性感帯になってしまったように感じる。

「御主人様は、楽しまれてますか?」

息も絶え絶えに言葉は、部屋に響いた。その問いかけに初めて、満足したように笑った。それに、絢音の方が驚く。

「ああ、お前の反応は今までの奴隷達より格段上だ。感受性が強く言葉の絶対力に陶酔していける。僕の言葉に反応し指先から愛を感じれる者は早々いない。」
「喜ばれて頂いてるなら、良かった。」
「もっと、もっと淫らにそして壊れていけばいい。」

冷ややかな言葉の中の裏には、受け止めると言う絶対的な安心感があるから耐えられると思った。

「絢音、足を自分で開いて持ち。そしてねだれ、もっと、もっと淫乱になりたいと…お前が望んでいた事だ。」
「それは、違う…」
「口答えは許さない言うたはずや。お前の身体は淫乱その物だ。花園から溢れる密は男達を誘うだろう。」
「私の心と身体は御主人様の物です。」
「だったら、言うことを聞き。」


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