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第2章 Scene.01

　
「あれ……何気にリュウジさんヤバいよな……」

　何気に目をキラキラさせて囁いてくるシュウ。

「何がよ？」

「だって、あんなに頑張ってたのに今居ねぇし、なぁんかヤスさんと良い感じじゃね？」

　アンタは噂好きの女子高生か。

「まぁ、ねぇ………」

　奮闘して獣人蹴散らして、倒れたエリスさん心配して、今は仕返しとばかりに乗り込んでいってる。

　…方向間違ってるけど。

　結構頑張ってる割には、最後はヤスさんに美味しいトコ持って行かれた感じもする。

　何より陰が薄い。

　あんな目立つ格好なのに陰が薄い。

「…ご愁傷さま？」

「ひどっ!?　それで済ますんかいっ」

「だって、アタシには何も出来ないしぃ」

「そりゃそうだけどさぁ…」

　確かにシュウの言うように、何だか良い感じにも見える。

　膝枕をしてた二人を見ても、なかなかのお似合いかもしれない。

　山賊なのにひょろっとしてて一見頼りなさそうでも、いざって時は体を張って頑張るタイプみたいだし。

　エリスさんも、何気にヤスさんのお母さんと仲が良いみたいだし。

「…もしかしたら…ヤスさん…優良物件かも？」