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第2章 Scene.01

　
　確か、宿屋をやってた筈なんスけどね。

　昔から気っ風の良いおふくろだったっスけど。

　こんなアッシを女手一つで育ててくれたっス。

　家を飛び出して山賊になっても、アッシはずっとおふくろからしたら自分のガキだったっス。

「分かったっスよ」

　手招きされたら逆らえねぇっス。

　此処にひょこっと現れたと思ったら、ぼろぼろになった家もプールも何もかもあっという間に一人で直したっス。

　坊っちゃんや嬢ちゃんの簡単な怪我もアッサリと。

　アッシのおふくろながら、何者なんスかと言いたいっス。

「母親は強いんだよ、はっはっはっ」

　そーゆーモンなんスかね。

　姐御も似たようなこと言うっスけど、おふくろに言われたらそう思うしかないから不思議っス。

　プールサイドから、直った屋敷へと向かうっス。

　と言うか、宿屋になってるっスけど…。

　ボスがキレても知らねぇっス。

　こればかりは、アッシは庇い立て出来ねぇっス。


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