この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
びっちカノジョ 【2期目】
第9章 Scene.08
頼りない気弱な勇者。
武闘派の魔女っ娘。
山賊らしくない山賊。
何故か懐いてくるピンク色のスライム。
アイツらの姿が頭から離れなかった。
何故か戻らなきゃいけない衝動が芽生えてた。
いきなりの事で、アタシにも何でか分からない。
分からないけど、今まで本能の赴くままにやってきた。
今はヤりたい本能よりも、戻らなきゃいけない本能の方が強かった。
だから、その本能に従うだけ。
「アタシぃ…ちょっと戻らないといけないのよねぇ」
「フフン…。ここから逃げられるとでも?」
「無理な事は言わない方が良いぜぇ?」
「大人しく、ヒィヒィよがりゃいいんだよ」
グルッと囲まれている状況。
確かに、この輪から逃げるのは難しいけど。
普通は………。
「でも……ねぇ………」
仁王立ちの儘で、すぅっと息を吸う。
コイツらはやっぱりケモノ。
さっきの事なんてすっかり忘れてるっぽかった。
「アンタ達っ。おすわっ…んぐぅっ?!」
絶対成功すると思ってた。