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びっちカノジョ 【2期目】
第2章 Scene.01
「それに、オレらは別にお前さんとは切れても問題ねぇんだよ」
更に傾けられていく立場。
「他にも話着けてるヤツらが居るしな。そいつらに比べりゃ、悪ぃがお前さんたちは捨て駒にもなりゃしねぇんだよ」
バッサリと言い放つ男に、リュウジは返す言葉が無かった。
男が言う『そいつら』に見当がついている。
それに対して、最早壊滅状態の山賊集団。
万が一衝突した所で、瞬殺されるのは目に見えていた。
実際、眼前に居る男に、リュウジが対等に殺り合えるだけだった。
そんな男に引けを取らない輩が連んでいれば、リュウジ一人では太刀打ちできる筈も無い。
「まぁ、そう言うわけだからよぉ。心優しいオレとしては、大目に見て取引してやってんだけどな」
「…チッ」
既に立場は完全に傾いた。
忌々しく思いながらも、リュウジは悪態をつくしか出来なかった。
「これで話する事はねぇよ。後は任せたぜ?」
完全にリュウジを見下した態度を取った男は薄く口角を上げた。
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