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先生とわたし。
第8章 コールガールの天賦

黒いボレロを取り、ショートブーツを履いて優は待ち合わせ場所に向かった。


今度、革製品の招待販売があるとか長江さん言ってたわね・・・こんな時のために黒い革ジャンでも買って貰おうかしら・・・ふふふ おかしい。


長江はその頃、接客しながらくしゃみをしていた。


朝の場所に司の車は約束通り停まっており、優はうれしそうに駆け寄って助手席の窓から彼を見つめ、中から司が開けてくれたドアを受け取り、車内に乗り込んだ。


「優ちゃんイメージ違ってびっくりしたよ!」


「変?」


「いや、似合ってるよ、凄くかわいいよ!ちょっと感動。」


「よかった!だって赤いスポーツカーの助手席だもん、アクセサリーもキュートな感じがいいかなって…ふふふ」


「ありがとうね!新鮮、新鮮。どっか行きたいとこある?」


「ん~じゃあ、あの時真正面に見えた鉄塔が立っていた皿間山に夜景見に行く?」


「いいよ!そうしよう。優ちゃんお腹空かない?」


「ん、大丈夫だけど…司さんお腹空いた?豚骨ラーメン好き?」


「好きだよ!九州に来た気がするよ。」


「わたし、細麺の紅しょうがたっぷり入れる長浜ラーメンが好きなんだけど…そこでいい?」


「いいよ、優ちゃんのオススメで!」


「こってりしてなくて美味しいのよ!」


二人を乗せて美しい夕暮れの中、赤いスポーツカーはライトを灯し始めた車の流れに紛れて行った。


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