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明治鬼恋慕
第7章 血の華
「じゃあ、リュ…ッ、りゅ、柳太郎」
「リュウでいいよ」
「そうか?…ならリュウ、いくぞ。指切り──…」
....
ゆび切り
げんまん
ウソついたら、ハリ、千本
のーます
ゆび 切った
「──約束な」
「ありがとう、焔来。嬉しいよ」
「……ああ」
いくら性格が真逆でも
価値観が違っていたとしても
焔来は絶対に、リュウを邪険にできない。
だって、自分に好意を寄せてくるリュウの気持ちが痛いほどわかるから。
人間たちには理解できないだろう。
彼等がどれほど強く…永遠の愛に飢えているのか
裏切りのない楽園を、夢みているのかを。
───…