この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
明治鬼恋慕
第7章 血の華



「焔来への想いを伝えるのは、平気なのに」


「そ、そういうもんか」


「そうさ、焔来──…好きだよ」


「─ッ て…//」


「僕は君が好きだよ。君は…僕の過去を聞いて、嫌いになった?」



頼りない微笑みを浮かべたまま、リュウが好きだと伝えてくる。

もう何度も聞いた言葉──。

それを口にするリュウの瞳には、焔来しか映っていない。


苦汁を飲んだ過去も、たった今皆殺しにした野党たちも、リュウにとってはどうでもいい。



「ねぇ、焔来…」

「嫌いなわけないだろっ、嫌ったりしない」

「本当?」

「本当だ! 指切りしたっていい」

「…ゆび、切り…?」

「指切りげんまん、──約束をする時のまじないだ、知らないのか?」

「…約束してくれるのかい? 僕を裏切らないって」

「する! あーもう、手を貸せよ」


真っ直ぐに見つめられ、焔来はとうとう自分からリュウの手首を掴んだ。

突き放せるわけがない。

少し前までリュウに感じていた怖さなんて、あっという間に消え去ってしまったんだ。


…もし、本当はそう言い切れなくとも

…言い切れなくとも、この瞬間での迷いは焔来に許されていないから。


/329ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ