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明治鬼恋慕
第8章 城下町
なのに、君がさ
…君が僕に、生きてもいいんだって
教えてくれたんだよ?
君が居場所をくれたんだ。
互いを理解し合える存在──それを直感できたことへの、驚きと喜び。
僕たちは、出会った瞬間から仲間だったから。
仲間だなんて、そんなものの存在さえよぎりもしなかった地獄の中で…
君だけが花だ。
君だけが綺麗なんだ。
僕が生きようと思ったのは、綺麗な君を醜い人間から守りたいと思ったからだ。
だからずっと一緒にいさせて。
僕は君しか信じられない。
僕は君しか必要ない。
僕は君しか、愛せない──。