この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
明治鬼恋慕
第10章 狂骸湯
“ どうしろってんだ…!! ”
そして焔来の目は
自然とリュウに吸い寄せられる──。
「…リュウ…! 俺は…」
「…‥ハァ…‥ハァ──ッ……ほむ、ら」
血を流しすぎたリュウの瞳は虚ろで、目眩も酷いに違いない。
リュウは幾度とうなだれ
…それでも懸命に顔をあげて焔来と視線を合わせている。
「ハァ、…!!‥‥僕は、だい‥じょうぶ…‥」
「……!」
「だから‥…ッ………はやく‥!」
「お前…──」
《 大丈夫だから 》
…いつもお前は、その言葉をくれるよな。
俺が馬鹿やって困ってる時
焦ってる時──
お前はいつだって落ち着いていて、大人びていて…俺に最良の道を教えてくれる。