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明治鬼恋慕
第16章 吐露

それ以降──リュウは何も言葉を話すことなかった。
彼は放心したように焔来を見つめて固まっていたが、ふと頭を垂れ、繋がった場所を動かし始める。
焔来に奪われた唇をもう一度奪い返した。
「うっ‥」
せがむように揺れる腰を捉えて熱塊を含ませる。
どくどくと脈に合わせて包みこんでくる内壁に、ねっとりと擦り付け、抉る( エグル )ように先端を押しこむ。
リュウの表情は複雑で
だが確実に、悦にひたり始めていく──。
その腰つきは自らを快楽で満たそうと、淫猥な技巧を続けていた。
快感の波にのみ、自らを任せてしまいたいと…
たとえそれが刹那的な充足でも
それだけが嘘などではなく、彼を裏切らないから。
リュウは溺れたいと願った。

