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明治鬼恋慕
第7章 血の華
刀の柄に手を添えたリュウを囲むように、野党たちが集まってきた。
遠慮のない彼等の足に踏み付けられた曼珠沙華は、無惨に茎を折られて、花びらは潰れていた。
「なかなかの上物持ってんじゃねぇか」
「こっちによこしな! お前みてぇな細っこいのに扱える代物じゃない」
リュウの性別は判断できないが、たとえ彼が男だろうが野党たちの舐めた態度は変わらないようだ。
「どうした!? 怖くて抜けないのかよ!」
「……」
なかなか刀身を見せないリュウを、耳に不快な大声で挑発してくる。