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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第10章 禁断 編 1-1
聖杏学園体操部でコーチをしている体育教師、前川の携帯電話から着信が入っていることを知らせるメロディが流れている。

溜まった洗濯物を片付けながら携帯を手に取り、モニターをチェックすると一瞬顔をしかめたが、すぐに通話ボタンを押して耳に当てた。

「はい、前川です・・・。どうかしたのか、山崎?」
「山崎です。おはようございます、日曜日にすみません。あの・・・これから練習を見て頂けないでしょうか?突然ですけど・・・」

電話は、聖杏学園高等部3年 体操部員の山崎 あやな、からだった。
声に、少し緊張した様子を前川は感じた。

「練習って・・・山崎、日曜日のクラブ活動は試合以外は原則禁止なんだぞ。そんなことわかってるだろう?」

進学校なので、日曜日はクラブ活動をやろうと思っても参加率が少なすぎ、今は禁止になっている。

「でも、今度の試合で使いたい技を練習したいんです。もう少し練習すれば何とか感覚がつかめそうなんです。お願いします」
「お願いしますって言われてもな・・・練習熱心なのは感心するけど・・・」

真剣に頼んできているのは前川にも伝わってきた。3年生として最後の試合になるかもしれない大会で、中途半端な技を使って悔いは残したくないのだろう。
自身も体操部で頑張っていた経験があるだけに、その気持ちは痛いほど分かった。

「でも、今日はどうしようもないぞ。使用許可は貰ってないから体育館は使えないからな」
「許可は私が取りました。もう、器具の準備もできています。お願いします」

山崎の言葉に前川は耳を疑った。

「はぁ?許可を取ったのか山崎?それにもう準備もできてるって・・・それじゃ、俺が行かなければいけない状況じゃないか・・・分かった。すぐ行くから待ってろ」
「ありがとうございます!宜しくお願いします!」

山崎の嬉しそうな声を聞いた前川は、通話が終了した後溜息をついたが表情は緩んでいた。

1人でも部員が練習していればコーチは必ず付き添わなければならない。
それを分かっていて計画したのだろう、そこまでして練習をしたいのなら、こちらもやりがいがあるというものだ。

前川は学生時代は自分もそうだったことを思い出していた。

俺も休みなど取らずに練習ばかりしていたよなぁ・・・
体育館の電気を消されるまでやっていたっけ・・・
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