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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第13章 地下アイドルの秘密 編 1-1
上半身を前に倒せば、胸の谷間をみてお客さんたちは更に盛り上がる。
それでも私達は頑張って踊り続けた。
掛け声も大きくなり、メンバーの名前を曲の合間に入れて声援してくれるようにもなってきた。

そして最初の曲が終わると、予想以上に沢山の拍手と声援を送ってくれた。
「舞風(まふ)ちゃ~ん」と私の名前も呼んでもらえる。
嬉しくて少し目が潤んでしまう。他のメンバーも同じみたい。
でも一番嬉しかったのは、お客さんたちの満足そうな笑顔だった。
デビュー曲を初めて聴いてもらえて、一緒になって盛り上がる、夢にまで見た光景に、少しHな衣装で恥ずかしいけど、そんな気持ちも吹き飛んでしまうくらい私は、いやメンバー全員が興奮していた。


「ありがとうございました!」
全員で深々と頭を下げると、視線は胸元に集中するのが分かる。ただでさえ谷間を出すのが基本のタンクトップ。おじぎしている今、膨らみの丸みまで見えているはずだった。
おお!と嬉しそうな太い声が響く。

「デビュー曲の・・・を聴いていただきました。それではここで、メンバー紹介をしたいと思います!」
メンバーのイエ~イにお客さんもイエ~イと返してくれる。
「まずは私、リーダーの・・・夏妃(なつき)で~す!よろしくお願いしま~す!」
リーダーの元気な挨拶にお客さんも名前のコールで応えてくれる。
「え~いろいろお喋りしたいんですけど、何者なのかはファータ フィオーレのHPを見てくださいね。時間が押しちゃうとまずいんで、後のメンバーも名前だけの紹介になります!」

愛美が一歩前に出てお辞儀をした。すかさず視線を胸元に走らせるお客さん達。
凄いな・・・そんな声が聞こえてくる。
愛美はグループの中で一番の巨乳ちゃんだった。
横で見ている私は、胸がポロリとしてしまいそうな彼女のお辞儀にハラハラしてしまう。

「皆さんこんにちは!愛美(あいみ)です!よろしくお願いしま~す!」

続けて残りのメンバーも一歩ずつ前に出て自己紹介をした。

「こんにちは。涼奈(すずな)です。よろしくお願いします!」
「は~い!こんにちは~!心瑠(ここる)で~す。よろしくおねがいしま~す!」
「はじめまして!舞風(まふ)と言います!よろしくね~」
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